屈斜路湖から糠平へ 10th day
阿寒湖
_屈斜路湖畔キャンプ場曇り、7時51分発糠平へ。R243で弟子屈の町に入るとまたも雨。昨日もこの辺りから雨が降ってきた。
_阿寒湖温泉手前で雨は止む。阿寒湖まりも館にバイクを停め、観光パンフをゲット。パンフを手にアイヌコタンに行く。お気に入りの土産ががないだろうかと数軒の店に入る。最初に入った店マツネシリ民芸店で木彫りのコロボックル人形、オサルンベツコタン屋では木彫りのヒグマが目に留まる。幸運の森商店街を歩き阿寒湖畔も見ておこうと遊覧船乗り場へ。

アイヌコタン
_先ほど見つけた木彫りが気になり再びアイヌコタンに戻る。最初にコロボックル人形を見つけた民芸店に入る、店主曰く「これは非常に手間をかけたもので、商売抜きで製作したもの、私のオリジナル作品です」それを聞いて、私の目も「なかなかのもの」と思い、値段は表記されていたが、それはそれ「幾らにしてくれるの」と聞くと、大きな声で「まけられません」ときっぱり。
_次に、木彫クマの店に行く。先程は40過ぎのお兄さんが僕の相手をしていたが、今度はそのお父さんと思われるひとに「この熊、買うことにしましが、送料サービスして」と言うと、「運賃のことは運輸省に言って貰わんと」と予想もしない答え。「へんな理屈いわんと」と返すと「今、息子呼んでくる」と店の奥へ。出て来たのは先程のお兄さん。「幾らにしてくれる」との問いに「はい分かりました。送料込みでこれでどうですか」であっさり交渉成立。この時夕立のような強い雨。慌ててバイクに置いてきたヘルメットやジャケットが気になり店の傘を借りて走る。
_店に戻ると、その場で記念文字まで彫り込んでくれた。このヒグマ作品を一層気に入ってしまった。もう再び来るか来ないかも分からないのに「また来たら必ず寄りますから」とお礼を言い店を出た。
オンネトー湖
_11時20分阿寒出発。次の目的地オンネトー湖へ。オンネトー湖に入る道の手前で雨は上がる。オンネトー湖は湖面の色が四季によって変化すると云われている。晴れて風のない日のオンネトー湖は、雌阿寒湖、阿寒富士、原生林の樹木が鏡のような水面に写り込む。さらに、その水面下には樹木が腐ることもなく静かに横たわっている。
_残念ながらこの日は曇天。観光施設は何もなくまさに静謐の秘湖だ。またオンネトー湖に行く途中には野中温泉の秘湯もある。

オンネトー湖
_オンネトー湖12時発。足寄(あしょろ)からナイタイ高原に立ち寄り糠平(ぬかびら)へ。
_阿寒のオサルンベツコタン屋の店主から、足寄へは「パトカーの取り締まりが日常化しているので気を付けて下さい」とアドバイスを受け慎重に走る。
_道の駅あしょろの駐車場にバイクを停め昼食。北海道足寄に実家があるという松山千春が立ち寄るラーメン屋(あさの)に入る。ダシが濃くもなく薄くもなくしっかりと魚介類のエキスが詰まって美味しい。ついでに筋子と鮭のおにぎりを注文。炊きたてのふっくらおにぎり、中身の筋子も新鮮でこれもまた美味しかった。コンビニで売っているおにぎりの大きさを想定していたが、その倍はあり食べきれなかったのでラップに包んでもらい、ひとつ持って出た。
ナイタイ高原牧場
_13時48分道の駅を出て、本日最後の観光ポイント、ナイタイ高原へ。
ナイタイ高原牧場は、日本一の牧場とあって広大だ。遠くにいるたくさんの牛が点のように見える。ダンプカーが牛糞の臭を放ちながら牧場内の舗装道路を走っていた。牧場内をダンプカーが走るなんて北海道ならではの光景だろう。どれだけ維持費がかかるのだろうか。

ナイタイ高原にて

ナイタイ高原牧場にて
糠平
_ナイタイ高原15時2分発、道内最後の宿泊、糠平館観光ホテル17時35分着。
_本日の予定していたコースは全て見て回った。ロビーで休憩していると、数台のバイカーたちがホテルに入ってきた。温泉に入り外をみると再び雨がポツポツ。旅館についてからなので良しとしよう。
_雨上がりのホテル近辺を散策。ツーリングのバイクがあちらこちらのホテルに駐車してあり、車も駐車場を満たしていた。静かな温泉街だが、それなりに観光客が集まっているようだ。ここは、北海道有数のスキー場があるらしい。糠平のある上士幌町は、ふるさと納税27年度全国11位でかなり成果を上げている。
本日の走行 189Km
小樽へ 11th day
_最終日:糠平から旭岳、美瑛そして小樽へ。糠平の宿8時33分出発。

糠平館観光ホテルの部屋で AM5:30
タウシュベツ展望台
_R273糠平湖岸を走っていると、湖畔へ入るパーキングが数カ所あった。偶然停まった駐車場がタウシュベツ展望台へ入るパーキングだった。私達とほぼ同時に一台の車も停まり、その人が森の中へ。
_続いて入っていくと、いきなり「熊出没注意」の看板に歩みが止まる。とりあえずこちらは3人と恐怖心を打ち消し、倒木を跨ぎ展望台へ向かう。

タウシュベツ橋梁
_タウシュベツ展望台では、先に歩いて行ったカメラマン?が一眼レフの望遠でパシャパシャとシャッターを切っていた。こちらも一眼レフだが、バイクなので望遠の持ち合わせはないが、負けずにパシャパシャしました。対岸の橋の袂までは見学ツアーがある。今日は、旭岳散策がメインなので、タウシュベツ川橋梁は計画に入っていなかった。偶然、展望台への駐車場の看板が目にとまり見ることができた。

タウシュベツ川橋梁
三国峠
_R273を走っていると、道路の左右に白樺が林立する美しい直線道路に出合う。抜けるような青空だったら停まって写真を撮っただろう。
_三股あたりのパーキングで小休止。走行中、バイクのインフォメーションバネルに電球不具合のマークが表示されていたので気になっていた。前照灯の球が切れていたらことだ。調べてみると、前照灯はOKだった。右後ろのウインカーが根本から折れて取れそうになっていた。3日前に和琴半島で転けたときの後遺症だ。よくここまで持ったものだ。帰宅するまで右折は手信号だな。
_三国峠では、ツーリング雑誌に載っているような写真を撮りたくて撮影ポイントを探しながら走っていたが、ついに分からないままパーキングに着いてしまった。

三国峠パーキングにて
_三国峠パーキングを出て直ぐの橋の上で車を停めて写真を撮っている二人組がいた。橋の下を見ていたので、渓谷の写真を撮っているのかな、こんな場所で邪魔だなあと思ってあっさり通り過ぎた。帰宅して三国峠の撮影スポットを調べたら実はそこがポイントだったかも。残念・・・。
道の駅あさひかわ
_さあ、いよいよ本日のメーンイベントの旭岳だ。今回は、釧路川カヌーツーリングと大雪山系の主峰旭岳に登る計画を練った。当初、層雲峡の黒岳にしようかと思っていたが、やはり2291m北海道最高峰でしょう。釧路川カヌーツーリングは成功だったが、旭岳散策の成否の鍵は山の天気次第だ。さてどうなることやら。
_昨年の夏泊まった層雲峡を通過し、R273からR39に出て道央自動車道に入り旭川鷹栖ICを降り、道の駅あさひかわで小休止。
_地元の農産物を売っている出店の後ろにバイクを停め道の駅に入る。案内所で旭岳の天候を聞く。コンピューターで検索してくれたが結果はパットしない。ソフトクリームをほおばり外に出たら、和琴半島で隣のロッジに泊まっていたハーレーの若夫婦にバッタリ出会った。笑顔で挨拶。
_バイクの荷物を点検していると出店のおばさんが「何処からきたの」「大阪からです。昨年の夏も来ました。北海道はいい所ですね」「結構な身分だね。北海道に住んでしまいなさいよ。いいところだよ」地元の強みもあろうかと「これから旭岳に行こうと思ってるのですが、どうでしょうか」「そうだね。今日の天気では何とも言えないねえ」
雨ならともかく、今日の天気では行ってみなけれは判らないと、おばさんに礼を告げてエンジンON。
旭岳
_道道1160号に入り忠別湖を左に見て、天人峡への分岐を左に、標高1100メートルの旭岳ロープウエイ乗り場の駐車場着。ところが料金徴収係りのひとから「この駐車場はバイク禁止です。そこらの道路脇に停めて下さい」だって。広い駐車場、空々なのに。
_ロープウェイ乗り場の山麓駅軽食コーナーで昼食を済ませ、12時30分発のロープウエイに乗る。標高1600mの姿見駅へ。旭岳ロープウェイは、日本で唯一森林限界を超えて高山帯まで運行していると案内があった。

旭岳ロープウエイ
_姿見駅を降りると、旭岳ネイチャーガイドから、遊歩道ハイキングの注意事項の説明と有料ガイドのお誘い。5名で15000円。高~い。

旭岳案内表示
_勿論自力で一周約一時間の自然探勝路へ。残雪に足を踏み入れスタート。第一展望台、第三、第四展望台と散策する。

旭岳へ
_開花していた高山植物、エゾイソツツジ、エゾノツガザクラ、キバナシャクナゲ、チングルマ

エゾノツガザクラとチングルマ
_一時、雲が晴れる旭岳山頂。

旭岳
美瑛町、四季彩の丘
_旭岳駐車場を14時49分に発つ。この時間なら、富良野の丘巡りは無理だが美瑛に入り四季彩の丘には立ち寄れそうだ。道道1160号から道道213号を経て美瑛に入りR237へ。この道は、今年の1月にカブで走ったことが甦る。アイスバーンで車多く怖かった。今と大違いだ。
_道道824に入り、美瑛町の四季彩の丘着。沢山の観光客で賑わっていた。観光客を乗せてお花畑を回っている馬車も盛況だ。昨年の夏来たときはファーム富田で雨宿りだったが、お花畑はこれからが最盛期の様子。

四季彩の丘
_四季彩の丘を16時10分に発ち、再び旭川鷹栖ICに入り道央道、札樽道を一路小樽へ。
_新日本海フェリー23時30分、定刻どおり小樽港出港。
本日の走行距離 438Km
2017.6.11再編集