歌志内、千望峠、富良野から美瑛へ 75キロ

美瑛 天候 曇
  朝、起きると、足の痛みは残っているものの、昨夜のように足を引きずらなくても歩けるようになっていた。 温泉と湿布が効いたのかな? これなら大丈夫だろう。否、「前に進め」ということかもしれないと思いながら、昨夜、チロルの湯の駐車場に敷設しておいたままのテントを片付ける。

 

うたしないチロルの湯の朝

 

千望峠へ

ナビの目的地を上富良野の千望峠にセットし、9:18砂川町「うたしないチロルの湯」を出発。

写真、道道114号。114号からR38芦別国道に入る。車が多く走りにくい。10:18道の駅「スタープラザ芦別」で小休止。一息入れようと思ったが営業外時間で閑散としていた。

道の駅を出て上芦別を過ぎた辺りから峠道になる。峠道に入るとアイスバーンで道路の端は雪の轍。緩やかなカーブの連続。夏なら高速ツーリングコースだろう。しかし今は緊張を強いられる。とにかくカーブと下りが怖い。その両方もっと怖い。
ゆっくり穏やかなハンドル操作「自然の舵角に任せるのですぞ!」と自分に言い聞かせる。30キロが限度だ。昨日の転倒が思い起こされる。このR38は富良野への幹線道路であるはずだが車が少な過ぎる。峠道の氷結の怖さを地元の人は知り避けているのだろうか?

バックミラーに車が見えると、ゆっくりと左によりゆっくりと止まってやり過ごす。この作業も大変だ。スピードを抑えず左によると固まった雪のデコボコでバイクが踊りだす、そして転倒の危険。超スローでラインを見極めながらそろりと左に移動し止まる。止まるのに時間がかかので後方に遠く車を確認したら直ぐに移動の準備を始める。ヒヤヒヤものだ。

今迄の経験から、市街に入ると車も多く道路状況も二輪には不利。そこでJR富良野駅に立ち寄る予定であったが、富良野市街を避け国道から離れて道道759号に入り千望峠を目指した。
11:23道道759号に入る。車が殆ど通っておらずほっとする。深雪の轍にハンドルが取られる。距離は稼げないが国道のアイスバーンよりずっと気が楽だ。道道759から道道581号に入り、更に雪深なる。両足を着きながらの走行。千望峠よ!まだですか~。

道道581号にて

急なカーブを曲がると、やっと目の前が開け、上富良野の町が眼下に広がる。急な下り坂が一直線に伸びている。スリップを避けるため坂に任せて下ることも強いエンジンブレーキ使うこともできない。両足を付きながら微速前進。前にさえ進めば何時かは目的地に着くだろうと開き直る。こんなところは、「雪のないときに来るべきだなあ」とつくづく思う。
千望峠展望台に着いた。車一台もなし。観光案内には、上富良野町、十勝岳連峰を一望できる絶景スポットと紹介されていたが、如何せん曇って景色は真っ白。
苦闘の連続であったが、厳冬の真っ白い冬景色は、凛とした美しさがあり感動する。

JR美瑛駅へ

12時40分、R237号に入り美瑛に向かう。道路は融雪剤雪が撒かれ茶色の雪泥に変わる。真ん中辺りだけがアスファルトを露出してる。出来るだけアスファルト路面を走りたいのだが、車が多く、そのスピードは速く直ぐに後ろにつかれライン変更を余儀なくされる。ところが安易なライン変更は命取りになる。転んだら車に轢かれるじゃん。車の多い国道で、四輪に混じって走るのはマジ怖いですぞ~。
国道を離れ美瑛町の町に入る。IDEMITSU美瑛で給油。13時28分JR美瑛駅着。

駅前の観光案内所「四季の情報館」で本日の宿を紹介してもらう。プチホテル13:40着。少し早いが今日はここまで。本日の走行距離75㎞

ホテルに荷物を置き、昼食がてら町を散策。「らーめん八海」を見つけ、ラーメン昼食。まあまでした。食後、道の駅「丘のくら」へ。直ぐ前のホテル「ラヴニール」には空室有りの看板。今晩の食事をとれそうな店も探す。薬局で捻挫用のシップと腰痛のためのサロンパスを買う。そしてホテルで聞いておいた公衆浴場「松の湯」の場所を探し当て一旦ホテルへ戻る。
風呂の用意をして公衆浴場へ。帰りにミニスーパーに立ち寄りSAPPLO-CLACIC350mlル2本を購入し、ホテルに戻りのんびり~。夕食は昼に見つけておいた「扇」で少し贅沢な寿司と生ビール。

ホテルのベッドで明日以降のことを考える。このまま旅を続けるべきか、諦めて帰るべきか。この二日間大変だった。転倒を考えるとやりきれなくなる。足首の捻挫もマシになってきたが、今日は決断の日だ。これ以上北に向かうとすれば、もう戻ることは考えられない。
息子に電話し、今迄の行程と転倒のことを伝える。「色んな経験したから、これからと違う。でも、無理せんように。」というような返事。電話を終えて暫く考える。「これから」と云う言葉が耳に残る。そうだ、吹雪、圧雪路、アイスバーン、雪道、四輪に混じって走る怖さ、そして転倒。これらの経験はこれからのためにあるのかも。今、諦めたら単なる酒のネタにしかならないじゃないか。進むしかない、宗谷岬目指して。

では、おやすみ…zzZ

本日の転倒 0回 累計3回(内、大転倒1回)

美瑛の丘めぐり

美瑛 晴れ時々曇り
美瑛のプチホテルを9:25に出て、マイルドセブンの丘、親子の木、セブンスターの木、ケンとマリーの木を巡る。

マイルドセブンの丘あたり。

木巡りの最中、空が晴れてきた。「坂の向こうに希望がある。」をテーマに撮影。

親子の木のベストスポットでカメラの電源入れる。カメラ起動せず。充電は大丈夫なはず。きっとマイナスの外気温のせいに違いない。先ほど、撮影の度にソフトケースからカメラを出すのも面倒なので、裸のままアウターのポケットに入れていた。親子の木からは携帯のカメラで撮ったが、後で確認すると殆ど撮れていない。
タクシーに乗った若い観光客、乗用車でおじさんも来た。どの組も親子の木をパチリ。その先のセブンスター木の辺りでは一眼レフを持った写真家が数組。その後、富良野らしい風景だった。

その後、ケンとメリーの木も回りひととおり木巡りを終えて、11:15美瑛の道の駅「丘のくら」に戻り小休止。カメラから電池を取り出し、手で温め再セットすると難なく起動。

美瑛から士別へ 86キロ

旭川以降曇り一時晴れ

11:31、道の駅「丘のくら」を出発。R237で旭川市街経由で道の駅「とおま」へ向かう。旭川市街に入ると車多く最悪、信号も多くストップゴウの繰り返し、道路は状況は最悪。神経集中しっぱなし。13:09分道の駅「とうま」着。 

(道の駅「とうま」にて)
私のバイクをマジマジ見つめてるおじさん。「バイクで来たんかい」「そうです」「それは凄い」「タイヤはどうなってるの」「スパイクタイヤです。これでないととても走れません。」「そうだろうな、何処から来たんだい」「大阪から」「ほう!」と感心しきりの様子で、「気をつけて」と行って隣に奥さんらしきひと乗せ旭川方面へ。この時間だと、もうひとっ走りいけそうと北上を続ける。14:50道の駅「絵本の里けんぶち」着。

 

(道の駅「絵本の里けんぶち」にて)
ここでも話しかけられ驚かれる。「この先、温泉もあり宿泊もできるところありませんか」と尋ねる。「一時間ほど行き士別市に入って、すぐ右手に”うつくしの湯”があるよ」と教えていただく。今日はそこに泊まろう。

士別市に入り、ホクレンで給油。15:28「うつくしの湯」着。昨日まての経験を生かし?、転倒なし。ホッ…
うつくしの湯の施設に入り案内カウンターへ。空室を訪ねると「生憎一番大きな部屋しか開いていません、ちょっとかわいいお部屋ですが」と。素泊まりの値段を効いて躊躇。「近辺に他の宿はありませんか」と。「こんなに寒い遠いところまでバイクで来られたことを思って少し安くしましょう。」もうこれ以上雪道を走る気力無しで簡単にOKする。ご覧の通り、一人で寝るにはなんと違和感・・・まあ、泊まれたことは有り難し、良しとすべし。

 

本日の走行距離 110キロ

本日の転倒 0回 累計3回(内、大転倒1回)

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